ヴィパッサナー瞑想10日合宿の記録1

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行こうと思ってから0日目の途中までの記録です。

行こうと思うまで

ヴィパッサナー瞑想のことはいろんなところで聞きかじってましたが、10日間合宿に行こうと思った直接のきっかけは「サピエンス全史」のユヴァル・ノア・ハラリ氏が著作「21Lessons」でヴィパッサナー瞑想のことを書いていたからです。ハラリ氏は20年以上前に10日間のヴィパッサナー瞑想合宿に参加して以来、毎日朝夕1時間ずつの瞑想を行っています。そして1年に1度、1ヶ月〜2ヶ月の長期合宿に参加するそうです(後から知ったのですが、彼は10日間合宿でアシスタント指導者を務めているそうです)。

著書の中で多くの物語・宗教・イデオロギーを批判してきたハラリ氏が、「あらゆる物語から距離を置いて自己観察するための道具」だという、しかしなんとなく宗教っぽさを感じるヴィパッサナー瞑想に興味を持ちました。

申し込み

2022年の6月ごろに、8月の日程で申し込みました。その時は申し込みのことを忘れていて、受付開始の2時間後に申し込んだところ、すでに「キャンセル待ち多数」でした。その後はしばらくヴィパッサナー瞑想熱が冷めていて、しばらくなんのアクションも起こしませんでした。

その後、もう一度ちゃんと申し込もうと思い、9月ごろに11月の日程で申し込みました。今度は申し込み開始と同時に申し込んだのですが、5分後には「キャンセル待ち少数」の表示でした。8月の日程と両方を申し込んだことになっていたので、後日「どちらかキャンセルしてください」というメールが来ました。改めて11月で申し込んだところ、「お席が用意できました」というメールが来ました。

予習

コース中の様子がわからなかったので、WEB上の体験記をたくさん読みました。映画監督の想田和弘さんの体験記や「ゴエンカ氏のヴィパッサナー瞑想入門」などの本も読みました。いろいろな体験記を読みましたが、コースが始まると毎回「2、3人は脱落する」らしいということがわかり、自分がコースを完走できるかが一番の不安でした。

ヴィパッサナー協会のホームページを見ていると、「ミニ・アーナーパーナ瞑想セッション」という音声があったので、それを元にアーナーパーナ瞑想を練習することにしました。10日間合宿では3日目までアーナーパーナ瞑想を練習し、4日目の午後からヴィパッサナー瞑想を行います。アーナーパーナー瞑想は呼吸への気づきによって集中力を高める瞑想です。

アーナーパーナー瞑想の練習は1日30分〜1時間ほど行い、長い時は2時間座りました。初めのうちは座るたびに集中力がつき、長く座れるようになるのを実感しました。しかし、ひと月ほど経つと頭が雑念だらけになり、つらくなってやめてしまいました。

準備

持ち物は部屋で使うシーツや瞑想で使うクッションに使う布類が多く、準備は大変でした。特に瞑想クッションを覆うための布は「柄なし、黒赤不可」の指定があったので適合するものを探すのに時間がかかりました。結局、柄ありの古いバスタオルを裏返して使うことにしました。

センターからのメールに「洗濯物を干せる場所が限られる」とあったので、下着などは多めに5日分持っていくことにしました。荷物は多くなりましたが、この選択は正しかったです。「あると便利」と書かれていた長靴は持っていくか最後まで迷いましたが、滞在中は雨の日が多く必須の持ち物でした。持っていってよかったものは別にまとめたいと思います。

出発前日は緊張してほとんど眠れませんでした。

0日目

出発の日は朝から雨が降っていました。センターの最寄り駅は千葉県の茂原駅で、チーバくんの腕の付け根あたりにあります。電車が茂原駅に近づくにつれて田園風景が続きました。自分が思い描いていた千葉県と様子が違ったので不安になりました。

駅からはバスに25分ほど乗ります。バスの中で瞑想合宿は2回目だという方と話をしました。経験者の方と話せたので少し安心しました。最寄りのバス停からは奉仕者(ボランティア)の方がセンターまで自家用車で運んでくれます。朝からの雨は車がセンターに着くまでにどしゃ降りになっていました。これからの前途を象徴しているようで、また不安になりました。

記録2へつづく